曲がり直し



 竹の曲がりを直すのは、根気と手間のかかる仕事です。私のもっとも苦手な 分野の作業です。曲がりをたっぷり時間をかけてなおしたのに、竹を削りはじめると いつの間にか曲がっていることは珍しくありません。「これはきっと熱が芯にまで達していないのだ」 と勝手に考え、行動を起こしました。


ヒートガン
さて、竹の芯にまで、熱を与えるためにはどうしたらいいか。しかも素早く。
とりあえず、もう少し温度の上がるヒートガンを手に入れればいいのだということに して、手持ちのものより200℃ほど高温になるヒートガンを手に入れました。
購入したヒートガン

 ガス式のヒートガンです。電気式に比べ、温度を上げるのは得意なようです。
しかし、専用のガスカートリッジのため、ガスがそのへんで買える品物ではありません。 もったいないので、バルブが使える限りはカセットコンロのガスを詰め替えると して、使うことにします。中身は同じだし、新品の時の重さがわかっていれば、きっと 大丈夫なのさ。


使用感
使ってみると、けっこう大きな音がします。しかも、「炎がごうごうと音をたてて燃えている」 といった感じの音です。
さて、実際に曲がり直しに使って見たのですが、予想外に時間がかかります。それに、竹が良く 燃えます。アルコールランプよりも燃える確率は高いのではないでしょうか?電気のヒートガンの ほうが断然早いのは、風量のせいなのでしょうか?
そんなわけで、このヒートガンは曲がり直しには使えない代物でした。がしかし、刃物の「焼き ならし」や、凍結した水栓の溶解には、実に重宝しています。
高い買い物でした。



Koba's Factory