火入れ(副題:オーブンを作れ)


火入れをする場合、どうしても避けて通れない問題があります。 それは、適当な熱源です。コンロやバーナーなどは不安定になりますし、電熱ヒーターは 結構な値段がします。
火を使うというのは、一見簡単そうに思えますが、やはり火力の調整で、温度を決めていくのは 熟練を要するに違いないと単純に思うのです。さらに我が工房では、火を室内で使うことができない ものですから、やはり、電気しかないというわけで、そのへんにあるもので、作ってみました。

第1号機(トーストが得意なオーブン編)
背景
 オーブンを作ってしまおうと熱源の検討をしていたときに、石英ヒーターあたりが使えればと 考えていました。石英ヒーターは、熱帯魚のそれや、電気ストーブなどに使われているあれです。 我が家のように、田舎に住んでいますと、適当な熱源をお店に行って買ってくるなどは 選択肢にはいりませんから、やはり流用しなければなりません。石英ヒーターを取り外して、 我が家の生活をもっとも圧迫しないものを考えたところ、オーブントースターがもっとも最適 な素材であると考えられました。これなら、壊してもたぶん3000円くらいで購入すること ができます。そしてラッキーなことに、我が家には、すでに天寿を全うしたと思われるオーブントースターが あるではないですか!これが決定です。
 汚れに汚れたオーブントースターを引っぱり出し、分解しながら考えたのですが、こいつには、 前面に大きな窓があります。そして、燃えやすいもののそばに置かなければ、火災の心配もなさそう です。この利点を生かさない手はないのではないか・・・。ならば、このまま使ってしまおう。

作成方法
1)用意するもの
 ○オーブントースター
 ○適当なスイッチ
 ○金属パイプ(10cmくらい)・・・2本
穴開けの位置  まず、オーブントースターを分解掃除します。こいつは、 以外に汚れています。掃除は、自分の基準でしましょう。 前面のガラスは、スクレーパーやカッターの刃などで、簡単に汚れが落とせます。 分解したところで、パイプを通すために側面へ穴を開け、パイプを差し込みます。 金物が薄いので、溶接とかは避けたほうがいいと思うので、パイプの外径よりも わずかに小さい穴を開け、一部に金ノコやニッパーで2mmほど切り込みを入れておくと、 パイプを打ち込むことができます。 私は、19mmの亜鉛引きパイプをつけました。
あとは電源の操作を行うため、コードの途中にフットスイッチを入れます。 これで出来上がりです。
全景、かなり汚い

特徴
片方の穴から竹を入れて、少しづつ送っていくことで、火入れを行うことができます。 私は、バインドした糸の交差した部分を20〜40秒毎にひとつづつ送り込んでいます。 このオーブンは、こんがりと焼ける竹の状態が、視認することができます。このことが どの程度役に立つのかは、甚だ疑問ではありますが、精神衛生上よろしいとは言えそうです。

問題点
このオーブンで火入れを行うと、長時間にわたりオーブンとお見合いをすることになります。 この時間をほかのことに使いたいと思い、サーモと自動送り装置をつけたこともありましたが、 いろいろつけると、大きくなってしまい、作業場所に困るし、結局しまえなくなってしまう ことになりました。
やっぱり全自動がほしいところです。

全自動型の2号機はこちら  

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